奨学金対象者600人→2,600人へ。 業務増大と属人化を乗り越えた東京理科大学の取り組み
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業務支援
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定型業務の肥大化
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制度の複雑化と専門性
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業務効率化
東京理科大学
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導入したサービス
- 奨学金BPaaS
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導入時期
2021年
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概要
◆導入当時の課題
属人化していた奨学金業務に制度拡大が重なり、業務が増大した。
◆導入の決め手
業務フローの整理から伴走し、柔軟に運用設計できる支援体制であったこと。
◆導入後の取り組み
定型業務は委託し、職員は制度設計や運営に注力する体制を構築した。
◆導入後の変化
業務負担軽減と効率化により学生支援の質が向上した。業務効率化と学生負担軽減を実現し、学内奨学金による支援が拡充された。
interview
MEMBER
参加者
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学生支援部
部長
久保 聡 様
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学生支援部 学生支援課
係長
大谷 剛史 様
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学生支援部 学生支援課
主任
日野 友里子 様 ※2026年3月16日現在
奨学金業務の外部支援を検討された背景を教えてください。
久保様:
本学としては、今後は独自の奨学金制度も含めて学生支援の仕組みをさらに充実させていきたいという考えがありました。
そのためには、職員が制度の企画や改善といった業務に取り組める環境を整える必要がありますが、実際には日々の業務処理に追われている状況でした。
そうした中で、単に業務をこなすだけでなく、業務の役割分担や進め方を見直す必要性を強く感じていました。
その上で、高等教育の修学支援新制度の開始やコロナ禍の影響により奨学金業務が大きく増加し、体制見直しの必要性はさらに高まっていきました。
大谷様:
現場としても、制度開始後は想定以上に業務量が増加し、奨学金業務の規模そのものが大きく変化していきました。
実際、修学支援新制度が始まった当初は対象学生が600人程度でしたが、現在では2,600人以上となっており、業務の前提そのものが大きく変わってきていると感じています。
当時の奨学金業務にはどのような課題がありましたか?
大谷様:
そのような状況の中で、奨学金業務の現場ではいくつかの課題がありました。
JASSOの奨学金業務は、基本的にはマニュアルや要領に沿って処理を進めていく業務ですが、制度の仕組みが非常に複雑で、大学ごとに運用の違いもあるため、業務の理解や対応には一定の専門性が求められます。
また、申請書類の確認やデータ処理といった定型業務も非常に多く、日々の業務の多くが処理業務に費やされている状況でした。その結果、専任職員が本来担うべき制度設計や学生支援の検討といった業務に十分な時間を割くことが難しい状況となっていました。
外部支援を検討する中で、ハーモニープラスを選ばれた決め手は何でしたか?
大谷様:
今回の取り組みを検討する中で重視していたのは、本学の奨学金業務の実態に即した形で協働できる業務体制を構築できるかどうかという点でした。
奨学金業務は制度の運用方法や業務フローが大学ごとに異なる部分も多いため、あらかじめ決められた形を当てはめるのではなく、本学の状況に合わせて柔軟に対応できることが重要だと考えていました。
久保様:
その点で、業務フローの整理から伴走しながら、本学の運用に合わせて業務の進め方を設計していける点に大きな価値を感じました。
単に業務を引き受けるのではなく、大学の状況を理解した上で、どのように業務を再設計していくかを一緒に検討できる点は非常に大きかったと思います。
また、既存の仕組みに当てはめるのではなく、本学の業務フローや体制に合わせて柔軟にカスタマイズしながら運用を構築できたことも、導入を決めた大きな理由の一つです。
実際に導入してみて、奨学金業務にはどのような変化がありましたか?
大谷様:
一番大きな変化は、定型業務の分担が進んだことで専任職員の役割が変わり、業務構造そのものが大きく変わったことだと思います。
以前は、申請処理や書類確認、JASSOへの報告などの事務処理が業務の中心で、繁忙期にはそれらの対応で一日が終わってしまうことも少なくありませんでした。
現在はそうした定型業務の多くを分担できるようになり、専任職員が制度設計や学生支援の検討といった業務に時間を使えるようになりました。
本学では、「理科大らしく誰もが学ぶことができる」をコンセプトに独自の奨学金制度の充実に取り組んでいます。新たな奨学金制度の検討や運営に注力できるようになったことは大きな変化だと感じています。
久保様:
組織として見ても、業務の質は大きく変わったと感じています。
これまでは業務を回すことが中心でしたが、現在は奨学金制度をどのように設計するかという視点で業務に取り組めるようになっています。
奨学金制度は学生支援の中核を担うものですので、単なる事務処理ではなく、学生支援の仕組みとして設計していくことが重要です。その意味でも、職員がそうした検討に時間を使えるようになったことは、大学として大きな変化だと捉えています。
学生対応や業務運用の面ではどのような変化がありましたか?
大谷様:
本学は複数キャンパスを持つ大学ですが、奨学金制度は細かなルールが多く、各キャンパスの運用や対応に違いが生じやすい側面があります。
そこで、業務フローや対応基準の整理・統一を第一の目標として、本学の実状に即した業務フローの見直しを行いました。各キャンパスと連携しながら運用を整備していくことで、全体として統一された対応がより可能になってきました。
また、問い合わせ対応の仕組みについても見直しを行い、問い合わせフォームを活用した対応の一元化を進めました。これにより、各キャンパスで個別に対応していた問い合わせが整理され、業務負担の軽減と対応の標準化につながっています。
奨学金業務について「どこに聞いても同じ対応ができる」体制が整ってきたことは、現場の職員にとっても大きな安心感を生んでいます。
日野様:
学生対応の面でも大きな変化がありました。
奨学金制度では個別の事情を抱えた学生への対応も重要ですが、以前は業務量の多さから十分な時間を確保することが難しい状況でした。
現在は定型業務を分担できるようになったことで、個別の事情を抱えた学生にもより丁寧に対応できるようになっています。学生一人ひとりに向き合う時間を確保できるようになったことは、現場としても大きな変化だと感じています。
奨学金業務の運用体制という点では、どのようなことが重要だと感じていますか?
久保様:
奨学金制度は非常に細かなルールで成り立っており、制度自体も毎年のように変更があります。そのため、制度全体を理解しながら運用していくには、業務全体を把握している体制が不可欠だと感じています。
一方で、大学では人事異動があるため、業務の知見を継続的に蓄積していくことが難しいという課題があります。
そうした中で、特定の個人に依存するのではなく、業務の知見が蓄積され続ける中核的な役割を持つ体制を構築できたことは、運用の安定性という点でも大きな意味を持っていると感じています。
また、業務改善の観点ではデジタル化も重要であり、問い合わせ対応の一元化や申請業務のデータ化を進めることで、業務効率化と情報管理の最適化を図っています。こうした仕組みも、本学の業務フローに合わせて設計しているため、無理なく定着していると感じています。
今後の奨学金業務について、どのような展望をお持ちでしょうか?
大谷様:
奨学金制度は今後も重要性が高まっていくと考えています。修学支援新制度の対象学生も増えており、制度が拡大する中でも安定して運用できる体制を整えていくことが重要だと感じています。
業務量の増加にも対応しながら、持続的に運用できる体制を維持していくことが、今後の大きなポイントになると考えています。
日野様:
今後はデジタルツールの活用なども進めながら、より効率的で質の高い奨学金業務の運用を目指していきたいと考えています。
ただ、効率化だけを追求するのではなく、学生一人ひとりに寄り添った支援を継続し、充実させていくことも重要です。奨学金制度は学生が学業を継続するための重要な仕組みですので、今回整えた体制を基盤として、今後も学生支援の質の向上につなげていきたいと考えています。
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